「新ロードス島戦記2 新生の魔帝国」作:水野良 出版社:角川書店

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第T章 暗黒騎士団

★1

今巻のメインイベント「スパークのロードス歴訪」の出発数日前。

ニースはレイエス(フィオニス)と魂交信をします。そんなことも出来るんですね、転生者というかニュータイプです。

前世以前はずっとカーディスの最高司祭と高司祭。そして恋人として生きてきたナニールとフィオニス。

それぞれが六英雄の身内として生まれてくるなんて、偶然にしては出来すぎです。


ただ、2人の違いはその魂の位置づけですね。

元々"リーンカーネーション"とは「元からあった魂」と「転生してきた魂」の二つの魂が一つの肉体に収まる形になります。

そして元から宿っていた魂を押さえつけて、転生者の魂が肉体の主人となります

まぁ寄生虫みたいなものですね、しかも冬中夏草並にエゲつないし。


しかし、レイリアさんの場合は転生してきたナニールの魂に屈しませんでした。

ナニールの魂は消滅まではせずに娘のニースに受け継がれました。

つまり小ニースの肉体には元から魂は一つ、ナニールのそれしかありません。

今の彼女は小ニースでありナニールでもある、ここが大事です。


それにしても難儀な母娘です。母はナニールとカーラというロードス2大裏ボスに身体を脅かされ、

娘は一つの肉体に二つの人格を持ち、二柱の神をその身におろしました。

それでも2人は生き続ける、見上げたガッツです。


★2

さて、レイエスの方も色々ありますね。私としてはフィオニスと呼びたいところです。

ニースと違って、レイエスという名は彼にとって何の価値もない。

それでもベルド陛下の遺児新帝国の皇帝という地位も利用する為にあえてこの位置に甘んじています。


ネータにとったらあくまでも彼はレイエスであり、まだ子供だと思っています。

しかしフィオニスは久しぶりにナニールの魂と出会えて気持ちが昂ぶっているのか、

フィオニスはネータに「わたしの相手をせよ」と言い放ちます。見た目まだ小さいんですが、出来るんですね(苦笑)

今まで何度も人生を繰り返してきただけに見た目にそぐわぬ凄いやり手でした。

ネータの数倍の長さを生きているようですし、まるでマンキンのハオです。


ネータ自身もベルド陛下の侍女として恋心を抱いていたそうで、ベルド陛下は侍女たちにも手を出してたいたわけだし。

当時のネータは幼かったけど、もう少し大人になったら手を出していたと思う。

流石のベルド陛下も幼女にまでは手を出さないでしょうから(苦笑)


レイエスもちろんのこと、他にも多くの遺児がいるんでしょうね。英雄色を好むとはよくいったものです。

聖闘士星矢の城戸光政みたい子供が100人いるとかだったらどうしよう(苦笑)


★3・4

ヴェイルは新生マーモ帝国を作るに当たってのビジョンを持っています。

マーモをロードス本島から隔離し、養えるだけの人間を養う。

もちろん今よりも貧しくなるでしょうね。それでも力を蓄えていつの日か蜂起するつもりです。

私が本島の人間だったらそうなる前に根絶しますけどね。


それと、ここで初めて新帝国の重役が出てきます。

騎士隊長が2人、魔術師が2人はヴェイルとクラート、ファラリスの高司祭のオルフェス、

そしてダークエルフのゼーネアとカイレル。まさにマーモ評議会を名乗っていたかつての4大実力者と同じ構成ですね。

もっとも、当時のメンバーと比べると数段見劣りしますけどね。当時はアシュラム様を除いて全員10レベルだったし。


このメンバーでトップ会議が行われるんですが、騎士隊長の内の1人ロルシェのへっぽこな主張が通っちゃいました。

今の戦力なら公国にも負けない、だから戦を挑もう!といったところですが、

いっちゃなんですが無理です、どう考えても質・量共に劣っています。

聡明なヴェイルは既にどうやって勝つか?ではなくて、どうやって被害を最小限に止めてやるか?に変わってます。

バグナードから借りたマジックアイテム(後述)を使ってね。

そしてバグナードの希望に添えなければ命がない。帝国に命を懸けているのはヴェイルだって一緒なんですよ。


ヴェイルもヴェイルで、もっと信頼されるように振舞えないものかと思いますけど、

味方が彼の作戦に気乗りしなければ仕損じることだってあります。

嘘でも何でもいいから信頼を勝ち取っておいて損はないですよ、一応軍師なんだし。

公国にあって帝国にないもの、それがトップの連帯感だと思いますよ。


ところで、ネータはカシュー陛下に野心があると考えているようです。

でも、クリスタニアによればあと100年は平和が続くそうです。

勿論小さな事件は色々あるでしょうが、大きな戦争は起きない。


取り越し苦労ですよ。ルーファスはカシューとしてこの島に渡り、王となった時点で野心はなくなってそうですし。

もっとも戦を起こさなくても戦を鎮める事に関しては積極的でしょうけど。

そんなことより、今は自分の心配をした方がいいですよ、このままじゃ娼婦も同然ですし。


★5

帝国の幹部それぞれには野心があるようです。ゼーネアちゃんはいずれは妖魔の国を作り上げようとしているようですし。

クリスタニアの妖魔王みたいなことを考えますね。でもなかなか頑張ってますよ、ゴブリンに一芸を仕込んでいるようですし。

穴の中に潜伏するゴブリン、崖の上から攻撃するゴブリン。

ついでに経験値が多めに貰えるはぐれメタルゴブリンとか(いません)。

ドラクエのスライムとは違った方にバリエーション豊かですよ(笑)


オルフェスの方は団結力はあるようですよ。元々(独りよがりの)自由を尊ぶファラリス信者たちなのにね。

教団というものはさして重要でもないはずなのに外敵には協力するんですね。


とはいえこのマーモは彼らにとっては安住の地候補です。

公国が栄えたら他の土地のように追い掛け回されるようになるでしょうし。

だったらいっそ、大陸に渡ってファンドリアにでも行けって感じですけどね。

かつてのマーモ同様、ファンドリアも国教としてファラリスが栄えてますし。

大っぴらに活動しても問題ないと思う、教団と対立さえしなければ。


ヴェイルとクラートの方も色々ありますね。クラートという人物には鼻持ちならないものを感じます。

別にデブなおっさんだとかは関係ないです。肥大化した意識が身体から滲み出ているような感じ。

自信過剰というか、自意識過剰というか、とにかく実力以上のことを実行しようとします。


ポーカーフェイスなんて出来やしない、ヴェイルとは対極にある人ですね。

バグナードがヴェイルを高位においたのも頷けます。(推定)ソーサラー7レベルと能力的に優秀ではあるんですけどね。

人格に問題がありますよ、クールがモットーの魔術師には向かない。


★6

さて、今度は公国サイドです。王城ウィンドレストは修羅場です。

諸王国を訪ねるに当たっての準備が全然整っていないんですよ。

そんなに色々要るもんなんですね。リーフとグリーバスの妖精コンビは暇そうですけど。


こんなタイミングに行くのも不安ですよね。帝国が何仕出かそうとしているか分かったもんじゃないし。

アルドあたりの負担が大きそうで心配です、文官のトップだし。まともな魔術師はアルド一人かもしれないしね。

エレーナもいますけど、普段は国政には参加しないのかな?


ニースも旅に同道するのは嬉しいですけどね。華がある、そしてラブコメも見れる(笑)

そんなめくるめく旅に出る前に、帝国の軍勢と初めてぶつかる機会を得ます。

スパークにとったら公王としての初陣ですし、国としても初陣です。ここはウッディンたちに期待したいものです。


でも考え方によっては好都合です。ここで大打撃を与え、あわよくば全滅させれば何の憂いもなく旅立てますから、

あまり大勝しても調子に乗られたら困りますけどね。七分勝ちが良いと言いますし(家康だったかな?)。

七分なら色々反省する事もあって、成長できるからだそうです。公国はまだ若いですから、色々な経験を経た方がいい。


★7・8

そんなこんなで両軍は相対します。数の上では公国の方が多いので消耗戦に持ち込めば押し切る事も可能でしょう。

正直な話、帝国はあんまり強くない。言ってみれば邪神戦争の敗残兵ですし、優秀な暗黒騎士はクリスタニアに行っちゃったし。

結局は敵が逃走しだし、合戦には勝利しました。スパークは結局最後まで動きませんでしたね、公王様としての自覚でしょうね。

本当は戦いたくてムラムラしていたんでしょうけど、王として戦うわけにもいきません。


このまま帝国を滅ぼしちゃうんじゃないか?とも思いましたが、

そうはいきませんでした、ヴェイルの放った竜牙兵が追撃を阻みます。

お陰で兵士に被害が出るし、逃がしちゃいました。数が少ない竜牙兵ですがレベルは5もあります。

騎士隊長クラスの実力がありますし、歩兵では手に負えないでしょう。


やはりヴェイルが作ったんでしょうね、この竜牙兵。クラートと分担したのかもしれませんが。

作るには竜の牙が必要ですが、これだけの量を何処から調達したんでしょうね。バグナードかな?、それともナースに調達させたのかな?

バグバグの所持するアイテムは賢者の学院五色の魔竜からかっぱらった物が多いですし、バグナードかな。


それでも帝国の被害は公国以上だったようです。5人の騎士隊長の内、3人が戦死・2人が重症。

例のへっぽこ騎士隊長のロルシェも含まれるんですよね。兵の勝負では完全に負けてます。

ネータとしてもそろそろ参ってきていますかね。騎士として全然帝国に役立っていなかったわけですし。

勝たないことにはしょうがないのが帝国ですから。そんな大敗もヴェイルにとったら好都合なわけですがね。


ここまで完膚なきまでに負ければ彼らも文句が言えませんからね。

ヴェイルは自分の持つ力しか当てにしていませんから、いくら負けようが構わないんですよ。

実際ネータたちと合戦をするよりもヴェイルの作戦のほうがよっぽど厄介ですね。

ヴェイルの次の作戦は、現代の某国も顔負けの細菌兵器の投入です!。次の巻の話なんですけどね。


第U章 風と炎の砂漠

★1

スパークの諸国訪問の旅、見たかったんですけどね。残念ながら大幅にカットとなりました。

スパーク達は本当に色々な経験をしたそうですし、いつか外伝とかで出ないかな……。

アラニアでは"石の王"ボイドから白竜山脈の二つの精霊王を鎮める、というクエストを出されたそうです。

精霊王ですよ、モンスターレベルにして18!。一体どうやって鎮めたんでしょうね?

倒したわけじゃないと思いますよ、勝てっこないし。盟約だったら非常に面倒ですけど、原因を取り除けば鎮まる類の事件だったんでしょうかね。


しかし、3千人ものドワーフの移住を約束してくれました。その長はなんとあの六英雄の一人である"鉄の王"フレーベです。

「ロードス島伝説」の5巻でもこのことはちゃんと書かれてます、再び民を得るだろうと。

魔神のいなくなった今でもあの時の事を悔いているんでしょうね。

失われた二つの国の王族、その間に交わされた失われる事のない"エールの誓い"。カーラ退治に一役買ったのも彼でしたね。


カノンでは旧マーモ帝国の落ち武者残党の捕縛。

ヴァリスではファリス教団のアリシア司祭と薬草師のラーフェンを招く事になりました。

その時に逢った老薬草師ってナシェルですよね?。タトゥスだったら物凄い歳になってますけど。

ワールウインドと共に眠り、どれだけ寝たかはともかく帰還した彼ももう69歳になるはず。

寝ていた間は歳を取ってないかもしれないけど、あれからラフィニアと静かな余生をおくっているんでしょうか。


モスではウォートからの助言?を得たそうです。

ニースと一緒に魔神戦争の"イリュージョン"のかかった『最も深き迷宮』へ潜ってくるということです。

迷宮そのものに当時の光景をリプレイするなんて、流石はダイケンジャー(笑)。

両雄の生き様をスパークはどんな気持ちで見ていたんでしょうね。

目標は同じでも、そこに至るまでの過程が違うこともある。そしてその為に朋友同士が剣を交える事もある。


そして、本国フレイムへ到着。王城アークロードも川の増水で床上浸水したそうです。

水と大地の精霊力が復調しようとしているんでしょうね。ベルダインとは少々違いますが、新市街や王城を建てることになるでしょう。

そうそう、あの火竜の狩猟場にシューティングスターという街が興ったそうですね。

カノンからの避難民たちがその基礎を築いたわけですが、立派なものですよ。

シューティングスターも報われます、多分。いっそ「オルソン」とかにすれば良かったのに(苦笑)


でも、なかなかドラマチックな話じゃないですか。

あと数百年もすればきっと子供たちは車座になって、

「街の名前は建国王や伝説の自由騎士たちが魔竜を退治したのがその由来なんだよ」

と聞かされるようになるんですよ。きっとそうやって新しい時代の勇者や英雄が大きくなっていくんです。


★2

カシュー陛下ももう44で、すっかりオッサンですね(苦笑)。でも、相変わらずです。

人が好きで、スパークの事も実の息子のように思っているような気がしてなりません。

でも、公国への援助は出せなくなるんですね。仕方ないといえば仕方ないんですけどね。

新市街へお金を回すのは風の部族へ回すのと同じ。そして、公国に回すのは炎の部族へ回すも………そういうことです。


とにかく風の部族の方が炎の部族のそれよりも深刻そうです(精神的に)。

逆に言えば、スパーク達を信頼しているからこその配慮です。

そうでなかったらこの段階で援助を打ち切るのは流石のカシュー陛下でもやらないでしょう。


ライデン伯、いや風の部族の爺さんが不服そうなスパークに難癖つけてきましたが、

たかが伯爵ごときが公爵位と王位継承権の第二位を持つスパークに難癖つけるなんて言語道断。

それとシャダムはヒルト公になったそうですね。

炎の部族の族長であるスパークと多くの炎の部族の戦士たちがマーモにいるわけです。

風の部族の騎士もいることにはいるでしょうけど、それでも炎の部族の国だなんて考るぐらい割合が偏っています。


アファッドが自主的に帰った事に勝手な解釈をして、その事に拍車をかけてますし。

炎の部族が風の部族を追い出した、といったところでしょうか。出自にこだわらないのがフレイムの良い所だったはずなんですがね。

やはり長年刷り込まれてきたものはそうそう消えるもんじゃないですね。

それでも世代を経るに連れて次第に両部族は同化していくんでしょうかね。

欲を言えば、シャダムやスパークのことを『族長』と呼ぶのも控えた方が良いですよ。


スパーク「勝者が迷走することほど、恐ろしいことはないのだけれどな………」

勝者を止める事は非常に難しい。そして勝者にありがちな優越感や慢心なんかも似たようなものです。

戦勝国が絶対善で正義みたいな慢心は現代でもよくあるでしょう、特に某自由の国。

高い所に登れば登るほど人は恐怖心を覚えるようです。時として、その礎や周りの景色が目に入らないほどに。

100年間平和らしいロードスですが、少し不安になってきました。


★3

後日に控えた"砂走り"討伐の前祝いも兼ねて、スパークたちを歓迎する酒宴など開いてくれるそうです。

まあ、これで開かなかったら炎の部族から非難轟々でしょうけどね。

"砂走り"については色々語るとして、フレイムの宴は居心地が良さそうですね。

他の歴史ある国のように形式ばってなくて、ありのままに食べて、飲んで、笑って、歌える。宴とは本来そういったものですから。


炎の部族の剣舞があの"剣の姫"ジェニの剣の型になっていることはここで分かります。

同じ砂漠の土地であるせいか、"砂塵の国"エレミアにも伝わったんですね。

そして当時踊り子をしていたジェニおばさんは、そこからヒントを得てあの舞うような剣捌きを身に着けた……。


具体的には刃に獣脂を塗ってそこに火をつけるらしい。剣の松明、暗い所ならさぞかし美しいでしょう。

リンボーダンスっぽく太鼓とかも叩いたりしてね。実際炎の部族にとって大切な踊りのようです。

戦勝祝い、出陣、訓練、見世物、とにかく色々な所で踊られるそうです。


かなり盛り上がったけどその後が悪かった。

風の部族の騎士が女の踊りだとかで馬鹿にして、スパークに拳でKOされるというハプニングに発展!

あわや両部族の間に赤い雨が降るかと思った時に、それを制したのがカシュー陛下でした。どちらの味方をしようか……とね。

流石はカシュー陛下、今の状態をフレイムの内部事情の縮図にしたんですね。これではお互い引き下がるしかないですね。


そしてスパークとニースのラブコメに突入します。


そしてニースは本当の事を話すつもりになりました。

自分がナニールの転生者であること、ナニール本人であること。今まで、悠久の時を輪廻転生を繰り返して生きてきたということ。

それは恋人であるフィオニスと生きる為であること。その為に、あえて破壊の女神カーディスに仕えたということ。


そもそも、フォーセリアは始原の巨人の死によって始まりました。

神は混沌とした世界を整え、世界樹から命を紡ぎ出し、世界創造が始まりました。

そして、いつかは終末の巨人の目覚めでこの世界は再び消え失せ、終末の巨人は新しい世界の始原の巨人として生まれ変わります。

それこそが本来あるべき世界の有様です。フォーセリアとは今の世界だけをいうのでしょうか?

それとも未来と過去に無限に存在する別の世界もフォーセリアと呼ぶべきなのか?


光の神々、闇の神々、そして中立の神々。彼らは神々の戦いの時に派閥に分かれましたが、世界を創造する上で必要な神様たちです。

ところが『終末のもの』と呼ばれる終末の巨人が未来から送り込んできたものたちはその逆です。

具体的には破壊の女神カーディス、魔精霊アトン、魔神獣……。あと混沌のジャカオなんかも怪しいものです。

混沌自体は創造にも破壊にも属するものですから、微妙のようにも思えるんですけどね。


そうして世界は創られても何時かは滅びるのが定めです。しかし、神々は今の世界を「永久」にしようとしました。

そこで現れた破壊の女神カーディスによる大破壊が起こる前に、ファラリスが先手を打って神々の力を削ぐよう戦いを起こしたといいます。

後にカストゥールの絶大な魔力による「世界安定」を妨げる為、魔精霊アトンが現れ、

周期による「完全な世界」であったクリスタニアにも魔神獣が現れました。

そして、彼らのように終末の巨人に属するものたちは次の世界に生まれ変われます。


ナニールとフィオニスが目をつけたのもコレですね。あえてカーディスに仕え、次の世界でもまた一緒になろうということです。

ただ単に生まれ変わる"リーンカーネーション"じゃ終末の巨人⇔始原の巨人という流れには無力かもしれませんから。

ということは、ナニールたちは今のフォーセリアの更に前の世界に生を受けたのかもしれない。

もし"リーンカーネーション"が次の世界にも生まれ変われるものなら、周りからの弾圧のないマーファ辺りに仕えそうなものです。

何しろ彼らは『どんな手を使ってでも』共に生きたいわけですから。


そういったことを、まるで堰を切ったかのように打ち明けるニース。アルドにもここまでハッキリ話したかどうか怪しいです。

ところで、ニースはウッド・チャックのことを『ジェイのおじさま』って呼ぶんですね。

オジサマですか………いいですねぇ。まるでカリオストロの城みたいですよ(苦笑)

ウッドに「何方ですか?」と訪ねたら「泥棒です」と答えるんですよ。


とにかく途方もない話ですよ、本当に。ただ、ニースは今でもスパークの為に世界を滅ぼすかと言えばそうでもないでしょう。

スパークもスパークで、そんなコトしかできない男にニースを渡したくはないでしょうね。

ニースはニースですよ。確かにナニールであるかもしれません、それは否定できないかもしれません。

でも、ニースであることもまた否定できないことなんです。

これから色々あるでしょうけど、きっとニースは今回の人生で転生を終えるでしょう。その時、傍らにいるのがスパークなのかもしれません。


★4〜6

ということで、"砂走り"退治当日。その辺りの描写を逐一書いてもやっぱり面白くないので省略。

そのかわり、"砂走り"ことデザートダイバーの生態について。

小説では頻繁に"砂走り"と呼ばれるので、学名?であるデザートダイバーというのには馴染みが薄いです。

モンスターレベルは6と意外に強いですよ。知名度は15とけっして高くはないですね。

でも、フレイムの地元人なら8ぐらいで知ってそうですね。


移動速度は10と遅いです、流石に砂の中だし。

逃げようと思えば逃げられそうですけど、足場が砂であることを忘れちゃいけません。やはり移動速度は制限されるんでしょうかね?

あと打撃点は18と高めです、同レベルのユニコーンの角ですら17ですからね。このレベルにしては恐ろしく高いです。


表皮も11点とやや硬いです。精神点は6しかないので"シェイド"が有効化と思いきや効かないんですよね。精神的攻撃無効なんです。

全長は5メートルにも達し、見た目は大ムカデです。大人数で移動していたら寄ってこないけど、少なければ襲ってくるという小癪な虫ですね。

そんな"砂走り"退治の一部隊を任されたスパーク。斥候を走らせて誘き寄せるという作戦を取ります。

的確ですね、狙って襲われるならこれでしょう。伊達に昔食べられそうになってませんね(笑)


でも、なかなか寄ってこないので風の部族のガキンチョたちは嘲笑を漏らします。

もちろん、昨日スパークにKOされた若造(アムル)も含みます。本当に男らしくない、男は黙って結果だけ見てればいいんです。

いよいよ引き寄せに成功したかと思いきや、風の部族のヤンキーズときたら下馬して戦おうとしません。

地中を移動する"砂走り"にランスを構えて突撃なんて本物の馬鹿ですか。


よくこんなのが邪神戦争の一連の戦いで生き残れましたね。もしかしてこの連中、実戦経験ないんじゃ……。

今年叙勲されたばっかりだったりして、実際初陣のようですし。敵は5体もいるっていうのにね。

案の定、地中から出現した"砂走り"達に驚いた馬は大混乱。実際戦いが始まってみるとスパーク大活躍!さすがは主人公!

修羅の如く剣幕には風の部族のジャリ公たちもビビってますよ。(愉快)


アムルに至っては足を切断されましたが、ニースのおかげで即座にくっつきましたね。

これって、どうなんでしょうね。欠如した身体を再生させるのは"リジェネレーション"。身体を健康状態にするのが"リフレッシュ"。

では、切断された肉体を接合させるのは?。切断された時に切断面の組織は欠如と言って良いほど破損されているでしょうし。

となると"リジェネレーション"?。くっつけるのではなく生やすのなら間違いな"リジェネレーション"ですが。


それにしても、スパークってば酷い言われようですね。無謀、独善的、ニース・リーフ・エレーナを侍らす女好き、

風の部族を差別している、独立を画策している、臆病、ファラリス教団と通じてる、

叙勲が遅い、宝を奪われた、剣を捨てて逃げた、無能………。本当に酷いですねぇ(苦笑)

でもね、そういった噂話って自分自身へ当てはめることが出来るということが多いんですよね。

私も陰口を叩いて馬鹿笑いするような人は大嫌いですし、耳障り目障りなことこの上ない。


結局、スパークは2体にトドメを刺し、もう2体とも果敢に戦いました。もう一体はギャラックたちが仕留めたそうですし。

公国勢大活躍、やはり邪神戦争を乗り越えたのは伊達じゃない。

アムルはスパークの偉大さを認めはしたものの、まだ競争相手として見ていますね。

ニース「他人を乗り越えようとするより、自分自身を見極めるほうが、大きくなれるものを・・・・」

……まぁ、彼のようなタイプって一皮剥けると大化けする方ですし。一皮剥けるチャンスに恵まれればいいですけどね。


★7

カシュー陛下とも合流したわけですが、やっぱり異常なようですね。

群れで行動することは少ないようですし。その理由というのはまた興味深いんですよね。

"砂走り"というのはそもそも羽虫の幼虫だったそうです。

私は砂に潜って人間の足を切断する勢いでかじってくる幼虫なんて聞いたことがありません(笑)

何故かといえば、それもやはり精霊力の乱れに原因があったようです。


そもそもは肥沃な草原であったのが砂漠になったのは、アザードの交わした盟約によって風と炎の上位精霊の力が異様に強まったせいです。

そのせいで元々は小さかった幼虫は羽化することが出来ず巨大化して今に至るそうです。

ちなみに羽化する時は雨の中で一斉にするようです。可哀そうと言えば可哀そうですね、でも羽化ってそういうものなんですか。

「南国少年パプワくん」に似たようなのが出てきましたね(苦笑)


そんな"砂走り"達にも、ついに羽化の機会が訪れました。精霊力が戻ったことにより、降水量が多くなっているんだそうです。

数百年ぶりの羽化ということで皆興奮してるんですね。そんな歴史的な光景に立ち会えたスパークたちは幸せ者ですね。

皆で揃って崖の上から雨を仰ぐ"砂走り"たちを見るというのも風情があります。


スパークがニースの背中に手を伸ばしたりといいですね〜。スレインの咳払いを誤解して慌てて手を引っ込めるなんて可愛いじゃないですか。

カシュー陛下が危うく"砂走り"の群れに斬り込んで行きそうになるという、

微笑ましい光景もあったりで、和やかな雰囲気のまま"砂走り"たちの羽化が始まります。


スレインによれば、大陸の砂漠(多分「カーン砂漠」)にも彼らの仲間がいるそうです。

繁殖をしたあとそのまま死んでしまうそうです。

ということは、暫くしたら全長2メートルあろうかという虫が転がっている所に出くわすんですね(笑)


とにかく、彼らは透き通った羽を携え、成虫になりました。綺麗なんでしょうね、きっと。

モスラ並の大きさになったら面白かったのに……。カシュー陛下VS"砂走り"近日公開(笑)

小人なニースとリーフの呼びかけでモスラ"砂走り"が東京タワーを使って羽化するという・・・・。


ニースにとっても、過去は脱ぎ捨てた殻……。こんな光景を見てスパークは闇が存在するのもまた自然だと察したようです。

ニースへの何よりの言葉になります。光だ闇だと区別しようとするのは人間だけですよ。(あと妖精さんも―笑)

当の自然にとってみたら、自分が光であろうが闇であろうが知ったこっちゃないんですけどね。

ニースにしてナニールという存在を根こそぎ愛せればそれでいいんです。


第V章 襲いくる妖魔

★1

いきなり歴史の講釈から始まったから何かと思ったらヴェイルのセリフだったんですね。

クラートというよりも読者に対して教えてくれたみたいで有難いです。

マーモ島は元々アラニアの流刑地だったそうです。そういえばそうですよね、アシュラム様のお父さんも元アラニアの騎士。

謀略に引っかかって家族もろともマーモに流されたんですよね。

偉大な騎士だった父がロクな死に方をしていないという点でもパーンとアシュラム様って似てますよね。


さて、相変わらずクラートはナースを直に戦わせようとしてますが、ダメですよ。

確かにナースは強いですよ、モンスターレベル15は伊達じゃないです。でも、一国を落とすとなったら力不足な気もします。

多くの人間から攻城兵器の集中砲火を食らったら流石に逝きます。


でも、戦い方次第ですよね。シューティングスターの時は地の利がありませんでした。

隠れるものがほとんどない草原の只中じゃ、炎を吐かれてお終いです。

街中なら実際スパークたちが行ったように建物を盾にしてゲリラ的に射撃をすればなんとか。


一方、ナースだって卑怯な手を使おうとすればいくらでも出来ますよ。

"テレポート"→"メテオ・ストライク"→"テレポート"(ピンポンダッシュの如く)、

を毎日のように不規則で繰り返せば国民は逃げ出すと思います。

あと、相手の身体に"コール・ゴット"とか(笑)。手段を選ばなければどうとでもなりますよ。


もっとも、そんなことしたらロードス本島の連合軍が押し寄せてきて今度こそ帝国はお終いですけどね。

クラートは未だにナースの事を古竜だと言ってますしね。

ロードスにおける古竜はシューティングスターとマイセンだけで、ナースは老竜です。


しかし、ヴェイルは竜としての戦闘力ではなく、闇竜としての特性を利用しようとしています。

つまり10レベルの闇司祭としての能力です。まあ、細かいことは次の巻ですね。

ヴェイルとしては自分が忙しいからクラートに任せているだけです。クラートを信頼なんてしてませんよね。

仮にボイド並に優秀な部下がいたらそっちに任せます(使えればね)。ヴェイルは今魔法の船の機動に忙しいですからね(こっちは4巻)。


あとまるで人形のようになっている娘が出てきます。これってもしかして"スピリチュアル・デス"?だとしたら8レベルですよ。

ウォートパパはこの魔法を使って若い娘を娶り、ウォートが産まれました。

この娘も自我や感情を失い、自分で判断が出来ない状態なんですね。

呪いですから、"リムーブ・カース"なんかを使わないと元には戻りません。


クラートとしては優秀であっても鼻持ちならないヴェイルに従うのは癪なんでしょうね。

権力者=実力者であるとは限らないというのがクラートの持論です。確かに、それもまた真実。

ヴェイルは確かに実力がある、しかし最後に権力を握るのは自分だと言いたげですね。

まあ、そういうこともあるでしょうね。そううまく行かないのもまた真実ですけど、役者の違いを感じる最期を迎えるわけですし。


★2

スパークは変わらず陳情を聴いただけで精神力が半分ぐらいに減ってそうですね。

それはもう、このまま6時間ほど眠りたいぐらいでしょう。カシュー陛下はお話が好きでしたけどね。

好奇心旺盛というか、少年の眼をしたオッサンというか(笑)

本当に素敵な王様ですよね、スパークを見ているとよく分かります。まぁ多少卑怯なこともしますけど。


リーフは道化師の格好をしてます、本気で宮廷道化師になるつもり?

私は道化師といえばサーカスにいる典型的なピエロって感じですね。

ゲーテ作の「ファウスト」に出てくるトランプのジョーカーみたいなのです。リーフの場合もきっとそんな感じなんでしょうね。で

もこの服、どこから手に入れたんでしょう。ロードスにもコスプレ衣装屋があるんか?(笑)

道化師としてはかなり経験不足な気もしますけどね。宮廷道化師は笑いの中に含蓄も織り交ぜる機知も必要です。

ある意味では続けることは凄い才能の持ち主ですよ。アグレッシブに動ける落語家みたいなもんです。(そうか?)


それにしても、公国も随分賑やかになったもんです。諸王国を回って以来色々な人が集まってきます。

新興の王国は自分の腕を売り込むにはいいところですからね。うまくすれば宮仕えの身ですよ。

オーファンほど自由ではないでしょうけど、腕のいい職人なんて召抱えたい所ですから。


サルバトもライデンの商人たちが存分に働いてくれれば凄いことになると思いますよ。

なにしろ、ライデン⇔サルバトという二つの港湾都市が同盟を結ぶようなものですし、大陸との貿易だって夢ではないです。

なかなかいいじゃないですか、このままいけば自活できそうですよ。


久しぶりにエレーナも登場しました。そういえば、諸王国歴訪の旅では見かけませんでしたね。

魔獣が現れたと聞けばすぐに飛んで行って事件を解決する生活をしていたそうです。

魔獣の恐ろしさを他のどの土地の人よりも知るマーモの民にとっては救世主のようなものです。


宮廷では密かにエレーナをお嫁にしようと言う暗闘が繰り広げられているとかいないとか(笑)

これが噂のエレーナTOTOですか(笑)。あとニースTOTOもあるとかないとか。

あんなにも自分を呪っていたエレーナがこんなに素晴らしい女性として振舞うなんて。

今の彼女を見たらランディスやセシルはどう思うでしょうね。


賑やかになった宮廷で開かれる晩餐には主要メンバーがほぼ勢揃い。

リーフ「どうせ、地下のマーファ神殿には、公王陛下が自らいくんでしょう?」

スパーク「よく分かったな」言い切った!(笑)

もはや2人は婚約者も同然ですからね、隠す方が変ですよ。でもリーフはちょっと不満のようです。


そんな幸福そうなスパークは想像し難いというのも一理あります。確かになんか気持ち悪いですもんね。

不幸というよりも懸命なスパークが一番スパークらしいということですかね。

常に危機的状況に陥っているスパーク……実に絵になります(笑)


★3・4

そして晩餐開始、スパークには似合わないロイヤルな部屋なんでしょうね。

フェリーナ司祭やアリシア司祭も出席してますし、グリーバスもいます。

もしかして五大神の残り二柱の教団はマーモには進出してないんでしょうかね?

つまりチャ・ザとラーダです。確かにロードスにはこれらの主要キャラはいませんよね。将来的には参加しますけど。

スレインは確かラーダを信仰しているとか書いてありましたけど。今はマーファに改宗したかもしれません。


ナシェルやタトゥスの伝えるスカードのエールも卓に並んだりとなんとも豪勢じゃないですか。

あのフレーベですらベタ褒めしたエールです。同族のグリーバスにとったらこれだけでご馳走でしょう。

ギャラックはエレーナの事を妖精に例えます。確かにふわふわしてるし、不思議な雰囲気の女性ですからね。

それは相手がその比喩をエルフとして取ったら喜ぶでしょうけど、ドワーフと取ったら即殴られそうです。


でも、マーモの混沌っぷりを平然と話すのをみると、やっぱり魔術師なんですね。

スレインなんて確かに綺麗な奥さんと娘がいますが、奇行ぶりが目立つこともシバシバ。

魔術師ってみんなこうなんでしょうかね……(遠い目)。でも、エレーナのそんな奇行ぶりも可愛くないですか?(挙手)

これがオッサンだったらともかく、エレーナみたいな美人だとまた天然っぽくて可愛いですよ。


そんなエレーナの報告でナースが絡んでいるかもしれない事がようやく知れます。

あのヒュドラはナースと戦った結果棲み処から追い出されたそうですし。竜対竜の戦いでは先に爪を埋め込んだ方が勝ちです。

竜の爪には魔法にもにた効果があって、一度突き立てられるとその相手には逆らえなくなります。

そのおかげで縄張り争いもどっちかが死ぬまでの殺し合いになる必要性がなくなるんですね。

余談ですが、クラートがナースを操る時に使う"竜爪の錫杖"はこの原理を応用したそうです。

これは「湖岸の国の魔法戦士」で判明した事です。


ところでヒュドラにも竜の爪の効果があるんでしょうかね?

ワームやシードラゴン辺りならそれもありそうですけど、ヒュドラって大蛇ですからね。

それとナースの鱗ですが大皿ほどの大きさだそうです。デカイ、これは応接間に飾れそうです。

これはうまく使えばスモールシールドとして使えますよ。実際、シューティングスターの鱗もそうなったそうですし。


なにやら期待の新キャラ、アリシア司祭も登場しました。

私の中では美人キャラですね、フラウスみたいな健康的な美人です。

髪の毛は栗色、唇には紅を引いていて、エレーナとはまた違った大人の魅力(笑)

先々カッコイイ見せ場もありますけど、今はあまり活躍しないんですよね。


ナースの存在に正直ビビリ気味な一同。気まずい雰囲気の中、スパークとリーフの痴話喧嘩で場は和みます。

リーフはこういうとき意図的に茶々をいれてるんでしょうかね?。今までも幾度となく嫌な雰囲気を払拭してきましたし。


そんな時ベリル村(あのファラリスの大神殿のあった村)から妖魔出現の知らせが届きます。

村に現れた妖魔(ゴブ)はゼーネアちゃんの配下のものです。それだけでなく、神殿にはオルフェスが控えてます。

要は顔見せですねこんな敵がいるよという。神殿に出るという悪霊や呪いの件も本当だったりしますし。

アンデットが自然発生する世界ですからね、噂があれば実像もあるものです。


★5〜8

ということで戦う王様スパーク一行は旅立ちます。

いつもの7人に加え、アリシア司祭と2人の近衛騎士も同行します。ハッキリいってかなり強力ですよ。

ベリルの村では先の邪神戦争でヴァリスの聖騎士と闇司祭たちの死闘が繰り広げられました。

"闇の大僧正"ショーデルの"コール・ゴット"で降りてきたファラリスの奇跡で、聖騎士たちは石となって砕け散ったのです。

でもエトは無事だったようですよ、流石は超英雄キャラ。超英雄ポイントを2点使えば抵抗可能です。


その後、神殿の跡地にファリスの神殿を建てようとした神官たちは全員殺されてしまいます。

下手人はもちろんオルフェスです。彼には鉄壁の守り鋼のような肉体を駆使して繰り出す徒手空拳技がありますから。

神官たちを素手で殺したのを考えるとファイター7はありそうです。

もしかしたら素手での戦いのみと言うファイター/U(アンアーム)かもしれません。

侵入してきた冒険者たちを手にかけたのも彼でしょう。でも、今回は妖魔が先です。


「公王様のおな〜り〜!」と整列させられた村人たち。

近衛騎士たちはスパークのことを思って並ばせたんでしょうが、病人を無理矢理立たせるのはスパーク怒りますよ。

村には既に竜熱が広がってます。「たいていの病気なら簡単に治るはずだった」、本当に「簡単な病気」ならね。

竜熱はそんなに甘いものじゃないですよ。即座に死んでしまうほどではなく、かといって治る事もない。

生かさず殺さず、覚悟を決めている竜騎士たちだからこそ狼狽しませんが。一般人が急に「不治の病」にかかったら驚きますよ。


ゲーム的にはですね、進行速度は1年、進行強度は5、そして治癒値はありません(正確には「不治」)。

そして致死深度は5です。症状はどんな行動にでも深度と同じだけのペナルティーを負うそうです。

なお、気力を振り絞る事により精神点ラウンドだけペナルティーを無視する事が出来ます。あとでもっと酷い事になりますけどね。


年に一度の抵抗判定には平目で挑みます。つまり、例え冒険者レベルが10あろうが0レベルの一般人と同じ条件だということですね。

確率5/6で現状維持ですから、10年やそこらでは死にそうにないですね。あくまでも確率ですけどね。

最初の時点で深度は1ありますから、下手すれば4年でポックリ逝くこともあるでしょうし。


村人の見た影というのもナースが呼び寄せた疫病竜の霊体ですね。でも、そうとは知らずに妖魔退治が目下の獲得目標です。

ニースたちは竜熱のおかしな症状を疑問に思っていますが、それでも看病するしかないんですよね。

熱ですから、炎の精霊力がやや強い状態が続くんですね。一連の展開が終わったあとに竜熱である事を知った時はさぞ驚いたでしょうね。


このあと組織的に戦うゴブの一団と戦いますが、大幅に省略。

最後の方でリーフの使った"ミサイル・プロテクション"についてなんですが、

敵の射撃を逸らすために使う魔法で、走りながらだと使えないと思います。

この魔法って空間にかけるんですよね。つまり、その空間を一歩でも出れば矢スパークが誕生します(笑)

半径は5メートルということは、直径10メートル。スイフリーみたいに範囲が被るように団子状にかければなんとかなりますかね。

リーフの場合頑張っても3発が限界ですから30メートルに届かないぐらいとなるといけるかな?


リーフの気合のおかげか、ゴブの射撃もまったく効きません。

これは楽勝でミッションクリアか?と思ったらやっぱり登場ゼーネアちゃん!(他1名)

堂々と自分はルゼーブの娘だと宣言したかったようにも思えます。あくまでも戦うつもりですが、ここは引いてくれます。

命拾いしましたね、本気で殺りあったら確実に死んでましたよ、あっちが。


ゴブたちのいなくなった洞窟にはエレーナが魔獣を守護者に封じて守らせるようです。

さて、どんな魔獣がいいですかね?。強いのは怖いですし、怖くないのは弱いですし……。

ここは美しさの観点からグリフォンやヒポグリフあたりで手をうった方が良さそうですね。


第W章 暗黒神殿の廃墟で

★1

さて、次なる中ボスキャラオルフェスとの初顔合わせのお話ですね。朝からスパークXニースを見せつけられちゃいましたけどね。

裸で水を被っていたスパークの所へひょっこりニースが現れてゆでだこになっちゃうという。昔のマンガかい!(徳弘正也調ツッコミ)

「男なのだから、裸を見られても別にかまうことは……」いやいやいや、むしろ見ちゃった方はかまいますよ。

ていうかニースに汚いものを見せるな(笑)


このまま学園モノもいけそうですね。

元気が取りえのスパーク、成績優秀なお嬢様のニース、スパークの幼馴染なリーフ、応援団長のギャラック、

生徒会長のアルド、担任のグリーバス、保険室の先生のライナ。あと、新任教師のエレーナとか。

不良グループ(帝国)のリーダー格で無口なフィオニスとか、そんなフィオニスの脇を固めるネータとヴェイルとか。

トドメはスパーク憧れのOBパーンです!。オマケ:校長先生なカシュー陛下。

そのあとややラブラブなATフィールドを張りつつ、ブラブラと散歩。


現在の状況の確認ですね。とにかく帝国の企みを看破しない限り後手後手に回る一方です。

今の所はナースとはどう対するか?ですね。大勢でかかるのは愚の骨頂、無駄死にするだけですよ。

少数精鋭で戦うのは正解ではありますけど、果たして老竜を倒せるほどの精鋭ですかね?

ニースの言う通りナースは支配されていますし、それはナースの望む所ではありません。

支配の要(今回は"竜爪の錫杖")を奪取できれば解決です。


★2・3

日が暮れて闇が訪れれば死人が現れますね、この世界では普通にあることですから。そうなると昼の間に探索を済ませたい所です。

ましてこの大神殿では先の邪神戦争で多くの血が流れました、言ってみれば古戦場です。

それにしてもアルドって本当に怖がりですね。この中では一番の強面なのに、グラスハートの持ち主です(笑)


一方、オルフェスとヒラ信者Aの場面は印象的でした。スパークたちが神殿に向かった事を報告してるんですね。

情報提供をしたヒラ信者Aになんと金貨を一枚あげちゃいますしね。

ロードスにおける金貨は銀貨10枚分の価値がありますから、大陸では10ガメル相当のご褒美です。

ただの垂れ込みで10ガメルはいいバイトですよ。手提げ袋が買えるぐらいですから……感覚としては1000円ぐらい?


オルフェスってもっと怖い人かと思ったんですけど、無駄に荒れるキャラじゃないんですね。

いえね、確かに恐ろしい人間ではありますよ。外見や振る舞いは粗でも野でもない。

けど内面的な恐ろしさが伝わってくるタイプなんですよ。

オルフェス「神殿を訪れるも自由。しかし、それを阻止するのも、また自由なのだ」


アンデットは黄色のオーラを持つと言われますが、最近否定されつつあります。

視覚的に見えるわけじゃないんですよね、精霊力というのは。

嗅覚に近いらしいが、あえていうならのようなものでしょう。もしくは小宇宙ですね。


2人の近衛騎士がリーフを無視してニースとアリシアの護衛にちゃっかりつく当たり面白い。

アリシアはリーフを護衛するようにいうわけですけど、リーフの方が場慣れしてますよ。

彼女も色々な苦労の末、傭兵→"公王の友人"というわけの分からない役職についてますし。

アリシア「彼女のような不幸な少女を(云々)」

不幸、まさかリーフが「不幸」なんて言われるとは(笑)


やがて一行は廃墟の最奥でオルフェスと遭遇します。

イラストを見たときは「なんじゃこりゃ〜〜!」と叫んだものです、「探偵物語」風に。

髪は前だけ、それも一房だけを残して剃っています。でも眼はまるで小動物のようにキラキラしてます(笑)

カワイイ……(ハッ)、不覚!


アリシア司祭との間で局地的宗教戦争勃発!。まあ、しょうがないといえばしょうがないですね。

秩序も自由も人の営みにとって掛け替えのないものです。片方を完全否定していいものでもありません。

けど、こうして口論は起こるんですね。自由であることを主張したいのなら自分を律する事も覚えるべきだと思いますがね。

ただ欲のままに動くのは自由ではなくてただのワガママです、動物だってもっとマシです。

磐石な秩序という土台の上で謳歌できる自由、そんな社会こそが理想ですけどね。


しかしオルフェスは強いの何の、凄い戦いぶりですよ。強打しても痣一つできず、斬りつけても血の一滴すらでない。

それどころか、武装した騎士を素手で倒してますよ。本当にファイター/Uだったりして………。

ニースがヒュドラの時のように"ピース"を使っていなかったらどうなっていた事か。


それもこれも7レベル暗黒魔法"ワードパクト"の恩恵?です。

禁呪と言われたこの魔法は魔神戦争の時にも魔神将の1匹が使ってました。ライデンにいたゲルダムでしたっけ。

ベルド陛下に首をはねられたにも関わらず、自分の首を取り返しにくるというホラーな事件もありました。

その効果は特定の武器からの攻撃では死なない代わりに、その他の武器からのダメージを2点増加させてしまうというものです。

例え生命力が0以下になろうと、指定した武器からのダメージでは決して死にません。

生命力がマイナスでも戦えますが、その状態で指定外の武器の一撃を受けたらたちまち生死判定に突入というわけです。


でも、オルフェスは一体何の武器を指定したんでしょうね?

もし剣だったら遠くからクロスボウを射ちまくればなんとかなるでしょう。

ハルバードやロングスピアあたりを指定してきたとしたら倒せるかもしれません。

それとも拳以外とか?。しかし本当に「拳以外」なんて虫のいいこと出来るんですかね?

もし出来たとしてメリケンサックは効くのでしょうか、あと関節技とか。


結局逃げ帰る形になっちゃいましたね、国民もどう思うでしょう……。

別に公国は失敗をバラす必要はないんですが、バラされるでしょうから。

そして次巻は、いよい公国の逆襲です!。帝国にしちゃうとSWはSWでも「スターウォーズ」になっちゃう(笑)

仲間の助けをかりまくって帝国の罠と不死身のマッチョマンに挑め!




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